師走の小春日和、歩き納めで2008年三度目の鎌倉へ。
鎌倉では花の寺の海蔵寺手前を折れて、鎌倉七口の一つの化粧坂を登る。
短い距離だが結構な急坂で、街道だから勿論馬も通ったのだろうが、人馬の苦労がしのばれる。

源氏山では日野俊基の墓、葛原神社など詣でる。正中の変でどこと無く聞いた記憶はあるが、それよりも一本の寒桜に眼を奪われ、樹林に切り取られた富士が驚くほどの大きで見えるのも面白い。


風情のある尾根道を少し歩いたあとは、ありきたりの道になるが鎌倉街道らしく町村境を縫っている。
このあたりの地名は梶原で、義経の敵役の梶原景時の墓も深沢小学校にあるらしいが見逃した。
慈眼寺ではモチノキ、タブノキ、スダジイ三本の寄り木があって珍しい。
本殿前には桜と欅の寄り木もある。

源頼朝が、狩りの時立ち寄ったという柄沢神社周辺は造成工事の真っ最中で、境内も削られて、神社も最近移設された姿で足元と縁だけが新しい、わびしい姿で残っていた。

滝野川へ下り又、上り返し殆ど勘だけで道を歩いて行くと一号線の鉄砲宿へ出る。
ここは、東海道を歩いた時に当然歩いているのだが、勿論記憶は無い。
しかし東海道に敬意を表して、かなり時間は早かったが、この先バスもままならそうなので、打ち止めて、鎌倉街道上道の一日目を師走に楽しく歩き終えた。