数日前の寒波で雪が降り、足元にやや不安有り。
小湊駅は朝日に輝くが、空は曇天。
小湊宿を抜けると国道歩きとなり、気温は1度、足元にも雪が残る中、寒さに耐えつつ歩き行く。



寒冷地でしか見られない、スノーポールも珍しい。

浅虫温泉では、海岸沿いの公園に巨大オブジェが鎮座して気に掛かる。三台丸山の巨大な掘立柱の遺跡を思い出す。
一風呂浴びる余裕は無いが、青森のシンボルの岩木山、津軽半島も彼方に見え、三厩までの道を想像する。


善知鳥崎は今は隧道で抜けられるが、昔は親不知・子不知と並ぶ二大険路とか。
そもそも善知鳥は鳥の名前でなぜ、善知鳥を「うとう」と読むのかは諸説あるようだが、
・・・ウトウに善知鳥の字をあてたるは、葦をアシともヨシとも唱ふるより、アシには悪字を書し、ヨシには善字を書し、葦原の中に住む千鳥ゆえ悪千鳥、善千鳥と書し、善知鳥となった。・・・
とその一つの説を青森の善知鳥神社では説明する。

野内宿では、久方に残っている松並木を見る事が出来る。

合浦公園を抜けると青森宿。
青森の発祥の地といわれる善知鳥神社前には、真新しい「奥州街道終点記念の碑」がある。
地元の人は、ここから先は松前道・外浜道などと言っているようだが、いきなり終点といわれても困惑する。

善知鳥神社で年末に向けて設けられた大祓えの茅輪で、纏わり付いた穢れを落とし、青森駅に辿り着く。
夕闇の中、馴染みになった青函連絡船を眺めるが、最後の三厩までの街道に、もう一度来るのは雪解けのあとの来春か。
二度目の、津軽海峡冬景色。

