ちょっとレトロな眼鏡屋さんや、登録文化財の旧四ツ倉銀行なども。
小さな町だが、漁港を控えているせいか、珍しく活気が感じられた。



波立海岸へ抜ける旧道は車一台出会わなかったが、山の中に全く意味不明の高速道路かと思われるような道路工事が行われている。
怒りを越えて、あきれ果てるが、事業見直しでこのまま中止にしてもらたい位のもの。

波立海岸の波立寺、弁天岩など。
西行も立ち寄って、傍には碑も建てられている。
陸奥の古奴美の浜に一夜寝て 明日や拝まむ波立の寺(西行)



久ノ浜宿の諏訪神社の青龍の松は、高さでなくて、長さ14.5m。
盆栽的に設えられて、横へ横へと伸びている。

久ノ浜宿の下水の蓋が不思議な絵柄で、これは近くで発見された有名なフタバスズキリュウをあしらったもの。
町の北にある大久川に掛かる代ノ下橋は美しい木橋だ。こういう形で街道の道筋が残されているのは好ましく、願わくは岩城平宿の夏井川に掛かる鎌田橋も、こうありたかった。


末續駅は無人駅だが、躑躅が美しく手入れされている。
あちこちで田植が始まっていて、細かい部分はまだ人力で行われ、何処かで見た懐かしい風景は、今も残っている。
広野宿の北口に北迫地蔵尊があり、天明の大飢饉の餓死者の供養。
この飢饉の供養は東北全域に見られて、そのひどさが推し量られる。



巨大な「道の駅ならは」に嬉しい温泉があったが、残念ながら時間不足で疲れを癒す事が出来ず、ひたすら道を急ぎノスタルジックな木戸駅で旅を終わる。
木戸宿は建設省が選んだ24箇所の歴史国道の一つだが、見学はまた次回。

