祀られている地番が大手町一丁目一号だ。
何しろ崇徳上皇,菅原道真と並ぶ三大怨霊と言われ伝説、謂れには事欠かない。
公の霊を祀って神田明神が建てられた。

すぐ傍のサンケイビルにはリーバーマンのイリアッド・ジャパンの朱色の彫刻があり、向かいの逓信博物館の同じ朱色の清水九兵衛作の陽甲と呼応している、
芸術家同士の、密やかなアイロニーと共感が伺える。

日本橋から浅草までは日光街道と同じなので、歩きを省略する。
白髭橋を渡ると隅田川神社があり、狛犬の代わりに珍しい狛亀が鎮座。狛亀のある神社は都内には他にもあるようだ。


次々と荒川、中川、新中川と渡り、江戸川にたどり着く。
丁度菖蒲園の菖蒲が満開で、街道はまだ北へ続くが、とりあえずの鎌倉街道下道の都内の歩き終わりに花を添えた。


今回は短時間の間に隅田川、荒川、中川、新中川、江戸川と巡る行程だったが、ほかの街道歩きでこのような短時間で多くの川を渡った記憶は無い。
時代の変遷で放水路だったものが本歌を取ったりして河川名の変更は複雑だが、日本有数の低湿地帯であることを図らずも肌で感じるルートだった。
でも小さな亀に神社が守れるのでしょうか。
狛犬のように睨みを効かさないと、悪霊に侵略されそうです。
浦島太郎伝説の隅田川版ですね。